16番のMODEMO(ハセガワ)製のJR東海・373系特急電車について、車輪が外れる不具合の対策を実施中です。実行されたい方は自己責任でお願いします。
台車自体の修理です。今回は最小限度の加工に留めます。

1)まず台車枠をボルスターから外します。
赤矢印の2mmφ黒ネジを緩めて外します。ネジをなくさない様に注意。

2)導電板を内側に向けて僅かに曲げます。概要の通り0.3~0.4mm程度。
影の長さに注目、曲げ量はほんの僅かです。曲げ過ぎると車輪が回らなくなります。
台車枠との位置決めピンが入る、小穴の辺りから曲げます。板厚が0.5mmもあって曲げ癖はつきやすく、微調整は容易です。

3)ボルスターとの黒い留めネジが入る、台車枠の突起を観察・測定します。
台車枠の反対側の、枕ばねに横向き付いてるダンパーの突起(頂点)から突起まで7.1~7.2mmほどです。これより少ない時には、過去にネジを増し締めして潰れた可能性があります。


(ネジ山が駄目になっている場合は…瞬着を内部に微量入れて乾かしてから、ネジで少しずつそっとセルフタッピングする)
写真の外ですが、手放しで良いようにラジペンの取っ手は輪ゴムで絞めています。

4)突起のてっぺんを0.1~0.2mm程度削る
黒いネジの基部をごく僅かに低くする、という事です。
道具は100均の金属用平ヤスリで十分。慣れない方はノギス等で測りながら削って下さい。
目見当で削るなら、ボルスターの厚みとほぼ同じ高さにします。
突起上面の丸み(型抜きの為のテーパー分)を平らに削り落とす感じです。
※ボルスターを削らないのは、下の写真のように、ボルスター側の摺動面の上端2箇所に、台車枠の動きを制限する突起が付いているからです。これを残して精密に削るのは却って難しいので。

5)台車の再組立て。黒い留めネジが斜めに入らないように充分注意してください。
斜めに入ってしまったら、無理強いせず戻してやり直します。
車輪は後から入れず、片軸だけでも先に入れながら組んだ方が、ネジに負荷がかかりません。
6)組み立て後の確認。車輪が指で軽く回せ、台車枠が適度な重さでスイングする事を確かめます。
台車が床で、惰性で数10cm転がればまあok。動かない時は導電板の曲げがキツすぎるので再調整してください。
7)床板に台車を戻します。車輪で押さず、ボルスターの中心を押して入れて下さい。
台車には向きがあるのでご注意。横向きダンパーは左右とも連結面の反対側を向きます。
次はクハに挑みます。がこっちも分解は殆ど同じでラクでした。